誰しもが、いつ、自分にも起こってしまう可能性を秘めて今日も生きている。
家族のコミュニケーションが希薄になり、アナログからデジタル、AIへ移り変わろうと時代は変化していますが、その時代の変化に人間はまだついて行けてないのではないでしょうか。
アナログ世代で生きてきた人にとって、インターネットとは何だろう?言葉は聞いたことがあるが実際にやってみるとちんぷんかんぷんでわからない。スマホやメールさえ使いこなすのが困難になる。
いまを、生きるのはアナログ世代にとってとても窮屈な時代でもあり、家族がバラバラになってしまうさびしい時代でもあるのだと思います。
1-1.お風呂の中で亡くなってしまった孤独死
1-2.誰でも起こるヒートショック
一般で使われている用語としては、ヒートショックとは急激な温度変化により身体が受ける影響のことである。比較的暖かいリビングからまだ冷たい浴室、脱衣室、トイレなど、温度差の大きいところへ移動すると、身体が温度変化にさらされて血圧が急変するため、脳卒中や心筋梗塞などを引き起こすおそれがある。高血圧や動脈硬化の傾向がある人がその影響を受けやすい傾向があり、なかでも高齢者は注意が必要とされる。
このようなヒートショックの要因となる住環境のリスクは「暖差リスク」とも呼ばれ、特に冬期は住宅内の温度差が大きくなるため、注意が必要である。
日本の入浴中の急死者数は諸外国に比べて高いとされ、その理由は浴室と脱衣室の温度差であるとされ、日本で年間累計1万人以上がヒートショックが原因で死亡しているとされ、この数字は、室内における高齢者の死因の4分の1を占める、ともされている。
お風呂は保温状態だったため、発見されるまで温められぐずぐずの遺体が上げられた。肉片はこぼれ落ち浴槽の中は血液で真っ赤に染まり腐敗臭は浴室の中に漂っていた。
温度の寒暖差により、血圧が急激に変化して起きるヒートショック死。いつ誰が起きるかわからない現状でコミュニケーションをとっていれば防げる問題なのか。
1-3.人にはプライバシーがあるから深入りできない
一日の仕事の疲れをいやす場所であろう浴室で、人の行動をチェックしている人はそうはいないでしょう。お風呂に入っていることなんて日常では気にもしないですし、お風呂からでてくつろいでいる光景しか家族同士でも印象にはないのではないでしょうか。
もし、人のお風呂のチェックをしようとすればそれはそれで犯罪になってしまいます。ですので、人のプライバシーとはそれほどおせっかいを焼ける事ではないのです。
1-4.では、どうすればお風呂での孤独死を防げるのか
お風呂での孤独死は、家族同士であればお風呂がいつもよりも長いと感じることで発見されるケースはあるでしょう。しかし、一人暮らしの場合では、残念ながらタイムリーに発見されるケースは多くありません。
友人との約束が次の日にあり家に迎えに来てくれることになっていれば発見も早期になるでしょう。そうでないならば待ち合わせの場合、家に来てくれる確率はひくくなってしまうのではないでしょうか。
まして、保温状態のお風呂であれば肉体は常に保温されていて膨れがってしまうことにもなるでしょう。
孤独死をしてしまうことは誰にでもある出来事でいかに早期に発見できるかが課題となります。
お風呂のミニチュアで伝えたい想い
部屋はエアコンの活用などで暮らしやすい温度に設定してあると思います。脱衣所や浴室は、つど温度差がありますので、その温度差をなくせるように脱衣所には小さくてもいいので温風ヒーターの活用だっり、浴室はシャワーなどを10分間くらい出しっぱなしにして浴室内を温めてから入るようにすればヒートショックは少なくなっていくと思います。
私たちが浴室の清掃を経験してきて、皆様へ伝えられるお願いでもありますので寒暖差をなくすという重要性を伝えさせていただきました。
2-1.実家で一人暮らしの孤独死
むかし、一生懸命頑張って家族のために一戸建てを親がたてた。しかし、親の遺した遺産や家で孤独死は起きてしまいました。
親が亡くなり、実家で暮らしていた息子さん。
親の貯金で働かずして生活を送り最後は自分が孤独死という最後を送ってしまいました。。
いま、実家で暮らす働かない子供の孤独死が増えています。
若い時から実家を出ず、一人で暮らすことがなかった故人。社会への順応性もないまま家で自分の好きなギャンブルに夢中になり生活を送ってきた。
やがて、近所との交流も無くなってきて日常のあいさつもできなくなってきてしまう。心を塞ぎこんでしまう日常を過ごし寂しさを紛らわせてくれるのはお酒を飲んでいるときなのだろうか。
2-2.食も喉を通らなくなり細くなってしまった時に、前触れもなく訪れる孤独死。
もうその時には、近所との交流もなく一人毎晩お酒を飲み、食が進まなくなってしまいだれにも頼ることが出来ない状態になってしまっていたのだろう。
発見は遅れ、最近あの人見ないわね~なんて言っているときには、腐敗の進んでしまった故人の姿になっているのでしょう。
戸建ての孤独死のミニチュアで伝えたい思い
高齢になってみんなで何歳になっても楽しんでいたゲートボールの時代が一番だった。
高齢者のゲーム性も昔と比べてだいぶ進化しています。昔は運動場で何歳になっても楽しめた体操やゲートボールが盛んにおこなわれ大会もあちこちで開催されていました。ゲーム性はかんたんで誰しもが楽しめるゲームでしたが、現在では、レベルアップしたゲームに変わりついていけなくなった人も・・・。
ゲートボールをやっていた方は認知症も少なかったと思っています。
ゴミ屋敷に潜む不衛生な実情
ゴミ屋敷になってしまう原因は、「誰しもが可能性を持っている」
社会人になって毎日を仕事や恋愛で忙しく、そして充実した日々を過ごしていたとしても、仕事を辞めたタイミングや失恋したタイミングなどでゴミ屋敷へのスイッチを押してしまうケースは少なくありません。
若い男性で多いのが、失恋を機にゴミ屋敷への一歩を知らないまま踏み出してしまっているケース。
彼女が将来を考え、家事などを率先して行ってくれるようになり男性は結婚へ向け資金を稼ぐことに全力を注ぐ。しかし、直前になって起きてしまった破局という出来事。
女性は失恋での立ち直りは男性よりも高いと言われるが、男性は納得が出来ていない場合があるのかもしれません。そうしたことで、いままでやってもらっていた家事を行うことが急にめんどうになり「やる気」が起きなくなってしまいます。
もちろん、最初から片付けが苦手でゴミ屋敷化してしまうことも・・・
ゴミ屋敷になってしまう時期は比較的若い年代が多いのですが、それには社会にでて自分でやることが増えたことや仕事の重圧など人間関係も複雑に混ざり合ってネグレクトになってしまう現状があると思っています。
最初は自分でも片付けようとして、袋に入れることはやっていたのかもしれませんがそこから集積所にだすということが困難になり、部屋中がゴミであふれかえってしまうという惨状になります。
ゴミ屋敷になってしまったきっかけには、一般の人には本当に些細な出来事からゴミ屋敷になっていってしまっています。その前にだれか手を差し伸べてあげられなかったのか、誰かに相談できなかったのか、という思いがありました。
生活は自堕落になり、ネグレクトと呼ばれ誰にも相談できずに暮らしている。部屋には食べかけのピザなどにゴキブリが寄生し、何百匹ものゴキブリと暮らすことになってしまう。
ゴミ屋敷のミニチュアで伝えたい想い
ゴミ屋敷は自分には関係ないと思っている人が多いけれど、いつ、だれが、そのようにスイッチが入ってしまうかわからないので、ひとごとだとは、思わないでほしい。
ゴミ屋敷になってしまったということは仕方がないことですし、病気を抱え生きている方も少なくありません。しかし、自分には関係のないことと思う概念は忘れないでいてほしいと思う。
筆者:浜田 保典
いかがでしたでしょうか?これは2017年8月のエンディング産業展に出展した私たちの出展物です。私たちは日ごろ、孤独死やゴミ屋敷の片付けや清掃をお手伝いしておりますが、実際に言葉で伝えるのはかんたんで聞き流してしまう日本独自の風潮がありました。
今回のミニチュアでは「伝えること」をどのようにしたら孤独死やゴミ屋敷に至ってしまった原因というのを考え、リアルさにこだわって作成いたしました。
そして、多くのメディアに取り上げられ一般の来場者の方にもSNSで大きな反響を呼びました。作成の意図など伝えたい想いは私たちでは限界がございます。
ですので、この記事をご覧になられた方で「誰かに伝えたい」と感じてくださったならばSNSなどにアップしていただければ幸いです。